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お謡い

 長い間「祝言(しゅうげん)」と言われてきた日本の結婚式。
 祝言とは、お祝いの席で謡われる謡曲のことです。日本の結婚式は古来より謡曲で進められ三三九度で成立していたことでも分かるように、謡曲と結婚式には密接な関係がありました。


【観世流謡師】


 能楽は、舞方・謡方・囃子方の三役から構成され、700余年の歴史を持つ世界最古の総合舞台芸術と世界的に高い評価を得ております。
 歴代の武将をはじめ諸大名も能楽師を抱え、保護に尽力したことで、現在日本固有の伝統芸能、貴重な文化財として世界遺産に登録されるに至りました。


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 能楽とともに発展してきた謡曲。全国各地で活動する能楽師の努力によって明治時代以降は、舞方・囃子方と違い道具を必要としない謡曲が庶民の間に広がっていきました。
 誕生・学齢・成人・還暦などの長寿や歳祝い、住宅の棟上・完成等の新宅祝い、結婚式など生活に密着した私的な席にあっては、その席にあった謡曲を出席者の中から謡いだし祝うようになりました。
 特に機会も多く出席者も多い結婚式では、祝言能「高砂」や「玉ノ井」が謡われ三三九度「三献の儀」が行われていましたが、明治以降は神前結婚式が主流となり謡曲は披露宴で謡われるようになりました。
 大きな戦争によって中断していた時期もありましたが、結婚式での祝謡三番を謡う習慣は今日まで続いており、結婚式が祝言といわれる由縁となっています。


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 明治から昭和にかけては神前結婚式、平成になってからはチャペル結婚式が人気を集めているようですが、宗教的儀式ではない人前結婚式の要望も多くなってきました。明治時代以前には盛んに行われていた謡で「三献の儀」を進める結婚式を、現在一般的な人前結婚式と区別して古式人前結婚式と称されています。
 この結婚式は、和装で行うこと、謡曲師が差配し三三九度の盃事を謡によって進めるところに大きな特徴があり、厳かで格調高く執り行われる点が好評です。
 三献の儀の一献目は「処は高砂の尾上の松も・・・」と謡い出し、新郎新婦の夢や希望そして永遠の愛を願いながら、盃は新婦から始まり新郎へと渡り、新婦で納めます。
 二献目は「四海波静かにて・・・」と歌いだし、家庭の安全と平和をテーマに心の安らぎこそが家庭円満の秘訣であり幸せであると教え、盃は新郎から始まり新婦へ、そして新郎で納めます。
 三献目は、「永き命を汲みて知る・・・」と謡い出し、長命と子孫繁栄を願い盃は新婦から始まり新郎へ、そして新婦で納めます。

 このように、大・中・小・と三つの盃をそれぞれ三回交わすことで三三九度と言われ、新郎が四度、新婦が五度と新婦の方が一回多く盃事を行います。嫁ぐことで他人から家族の一員となり、家族を思う新婦の立場を配慮し、その意見を尊重しながら家庭を守って欲しいと願う先人の知恵であり、親心でもありました。
 縁があって結ばれた二人は、生涯を共にすることを願い「結び締め」を行い「三献の儀」は終了します。


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 日本の結婚式は「三献の儀」に集約されます。格調高い謡曲と厳かに進められる三三九度の盃事「古式人前結婚式」は、古き良き日本の伝統や文化を見直そうとする人や打掛姿・振袖姿、和装が大好きという人の手によって受け継がれて行く事と思います。
 祝言といわれる結婚式は格調高い謡曲に支えられ、日本人の心によって伝承されて行く事でしょう。


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